制服を自宅で洗濯する際の注意点とポイントを解説します

制服を自宅で洗濯する際の注意点とポイントを解説します

制服は、毎日の学校生活で使用されるため、長期間にわたって清潔で美しい状態を保つことが大切です。

そのような中で、

最近では、自宅で洗濯できる制服も増えてきていますが、制服は、素材やデザインが特別であるため、洗濯方法には注意が必要です。

本記事では、制服を自宅で洗濯する際の注意点とポイントを知りたいという方に向けて、制服を自宅で洗濯する際の注意点とポイントについて解説します。

なお、

学生制服だけではなく、会社や職場の制服を洗濯する際にも同じことが言えるため、参考にしていただけたら幸いです。

[目次]


制服が自宅で洗濯可能であるかを確認


まずは、

制服を自宅で洗濯する場合の大前提について解説します。

制服を自宅で洗濯する前に、

制服が自宅で洗濯可能であるかを確認

する必要があります。

そして、

制服が自宅で洗濯可能であるかの確認方法は、制服の裏側に付いているタグに、以下の記号が書いてある場合は、自宅で洗濯することはできません。

洗濯処理できない記号(新旧)
※画像クリックで拡大画像がご覧いただけます。

この記号は、日本産業規格のJIS L0001(繊維製品の取扱いに関する表示記号及びその表示方法)に従い消費者庁が公開している記号で、以下の新旧の2種類の規格があります。


そのため、

制服に付いているタグに、上図のいずれかの記号が記載されている場合は、自宅で洗濯しないようにすることが重要です。


洗濯表示に従って洗濯


先で、

制服が自宅で洗濯可能であるかを確認する方法について解説していますが、自宅で洗濯できるからといっても、洗濯の仕方によっては、制服を傷めてしまう可能性があります。

そして、

洗濯のやり方を間違えて失敗しないようにするためにも、

制服を自宅で洗濯する際は、制服に付いているタグに記載されている下図の例に示す洗濯表示に従って洗濯する必要があります。

洗濯表示の例
※画像クリックで拡大画像がご覧いただけます。

洗濯表示には、様々な記号がありますが、制服のタグに記載されている記号としては、大きくは6種類あり、それぞれの記号の意味は以下のとおりです。


①洗濯処理の記号
おけの記号は、洗濯処理(手洗い又は洗濯機使用)を表す記号です。

上図の例では、液温は、30°Cを限度とし、洗濯機で非常に弱い洗濯処理ができるという意味になります。


②漂白処理の記号
三角形の記号は、漂白処理を表す記号です。

上図の例では、酸素系漂白剤による漂白処理ができるが、塩素系漂白剤による漂白処理はできないという意味になります。


③タンブル乾燥処理の記号
正方形に内接円のある記号は、洗濯処理後のタンブル乾燥処理を表す記号です。

上図の例では、洗濯処理後のタンブル乾燥処理はできないという意味になります。


④自然乾燥処理の記号
正方形の内部に線のある記号は、線の方向と本数とによって洗濯処理後の自然乾燥処理の方法を表す記号です。

上図の例では、日陰でのつり干し乾燥がよいという意味になります。


⑤アイロン仕上げ処理の記号
アイロン仕上げ処理記号は、家庭でのアイロン仕上げ処理を表す記号です。

上図の例では、底面温度160°Cを限度としてアイロン仕上げ処理ができるという意味になります。


⑥ドライクリーニング処理の記号
円の記号は、繊維製品(本革及び毛皮を除く)のタンブル乾燥・仕上げを含めたドライクリーニング処理及びウエットクリーニング処理を表す記号です。

上図の例では、石油系溶剤(蒸留温度150℃~210℃、引火点38℃~70℃)又はデカメチルペンタシクロシロキサン(沸点210℃、引火点77℃)でのドライクリーニング処理(通常の処理)ができるという意味になります。

なお、

記号については、数が多いため、わからない場合は、先で記載している洗濯表示(新・旧)で確認することをおすすめします。

また、

経済産業省と消費者庁が、新記号の早見表を公開しているため、ご参考までに記載しておきます。



制服を洗濯する際の注意点


次に、

制服を洗濯する際の注意点について解説します。

制服の洗濯では、素材やデザインによって適した方法が異なります。

そのため、

制服を洗濯する際は、いくつか気をつけることがあります。

そして、

制服を洗濯する際の注意点としては、

大きくは、


という5つの注意点があり、これらの注意点に従って、制服を適切にケアすることが重要です。


1.洗濯表示を確認する

制服を洗濯する際の注意点の1つ目は、洗濯表示を確認することです。

最初でも説明していますが、最も基本的なポイントは、制服の洗濯表示を確認することです。

洗濯表示には、どの温度で洗えるか、アイロンの使用可否、漂白剤の使用などが示されています。

この表示に従って洗濯することで、制服へのダメージを最小限に抑えることができます。


2.乾燥機は避ける

制服を洗濯する際の注意点の2つ目は、乾燥機は避けることです。

乾燥機は、制服の形を崩す原因になることが多いため、可能な限り使用を避けることをおすすめします。

特に、ポリエステル素材やウール素材は、熱による縮みや型崩れが起こりやすいため、自然乾燥を基本にすることをおすすめします。


3.色落ち対策をする

制服を洗濯する際の注意点の3つ目は、色落ち対策をすることです。

濃い色の制服や、色の濃淡があるデザインの制服の場合、色落ちや色移りにも気を配る必要があります。

特に、初めて洗濯する場合や、色落ちが気になる場合は、制服単独で洗うことをおすすめします。

どうしても制服単独で洗濯できない場合は、色移り防止シートを使うことをおすすめします。


4.しつこい汚れは事前処理する

制服を洗濯する際の注意点の4つ目は、しつこい汚れは事前処理することです。

制服は、毎日着るため、襟元や袖口などが特に汚れやすくなります。

こうした汚い部分には、洗濯前に専用の部分洗い剤や洗濯石鹸を使用し、汚れを浮かせてから洗濯すると、きれいに仕上がります。


5.校章などは外す

制服を洗濯する際の注意点の5つ目は、校章などは外すことです。

校章などは、制服の一部ということもあり、意外に忘れがちだと思いますが、制服に校章などの金属が付いている場合は、外すことも大切です。

校章などの金属が付いたまま洗濯してしまうと、制服を傷つけてしまったり、洗濯機の故障の原因になる可能性があります。


制服の種類別洗濯のポイント


次に、

制服の種類別に洗濯する際のポイントについて解説します。

制服にはさまざまな種類があり、制服の種類や素材によって洗濯方法は異なります。

[ご参考]
日本の代表的な女子学生制服の種類と特徴についてまとめてみました

先でも説明しているとおり、

制服を洗濯する際は、制服に付いているタグに従い洗濯する必要があります。

そして、

制服の洗濯方法にはポイントもあるため、


という一般的な制服の種類ごとに最適な洗濯方法のポイントを解説します。


1.セーラー服(冬服)やブレザー

セーラー服(冬服)やブレザー、ジャケットなどの冬物の上着は、ウールやポリエステルなどの混紡素材が使用されていることが多く、型崩れしやすいアイテムです。

一般的には、クリーニング店でのドライクリーニングが推奨されますが、自宅で洗う場合は、以下の手順を守ることをおすすめします。

①手洗い
洗濯機を使わず、優しく手洗いすることで型崩れを防ぎます。

②洗濯ネットを使用
洗濯機で洗う場合は、制服の表面を傷めないように、裏返してから洗濯ネットに入れて弱水流や手洗いモードのコースを選びます。

③平干し
水分を含んだ厚手の制服の場合、ハンガーに掛けて乾かすと、肩や袖が伸びる可能性があるため、干し方としては、適度に脱水した制服を平らな場所に広げて乾燥させることをおすすめします。


2.セーラー服(夏服)やシャツ・ブラウス

セーラー服(夏服)やシャツ・ブラウスなどの夏物の上着は、コットンやポリエステル素材が使われることが多く、自宅で簡単に洗濯できます。

以下の手順に従えば、清潔感を保ちながら長く使えます。

①前処理
襟や袖口の汚れが気になる場合は、事前に洗剤を染み込ませ、軽くブラッシングしてから洗濯することをおすすめします。

②低温で弱水
洗濯機で洗う際は、やや低温で弱水流モードや手洗いモードのコースを選ぶと、生地へのダメージを抑えることができます。

③シワ取り
アイロンを使用してシワを取る際は、素材に適した温度でかけるように注意する必要があります。ポリエステルは低温で、コットンは中温が推奨されています。


3.スカートやズボン

プリーツスカートやひだスカートなどの折り目の付いたスカートやズボンは、折り目や形状を保つことが重要です。

洗濯時のポイントは、素材とデザインに応じて慎重に扱うことです。

①洗濯後はすぐに干す
スカートやズボンは、しわがつきやすいため、洗濯した後は、すぐに形を整えて干すことをおすすめします。

②折り目を保つ
折り目部分にアイロンをかける際は、スチームアイロンを使って折り目や形を整えることをおすすめします。プレスクロスを使うと生地の傷みを防げます。


4.ベスト・カーディガン・セーター

ベスト・カーディガン・セーターなどのニットの上着は、ウールやポリエステルなどの混紡素材が使用されていることが多く、デリケートなアイテムです。

一般的には、クリーニング店でのドライクリーニングが推奨されますが、自宅で洗う場合は、以下の手順を守ることをおすすめします。

①手洗い
洗濯機を使わず、ぬるま湯(30℃以下)に中性洗剤を溶かし、優しく押し洗いします。

②洗濯ネットを使用
洗濯機で洗う場合は、摩擦を減らし、毛玉や傷みを防ぐために、必ず洗濯ネットに入れてデリケートモードや手洗いモードのコースを選びます。

③平干し
ベスト・カーディガン・セーターは伸びやすいため、形を整えてから、干し方としては、平らな場所に広げて乾燥させることをおすすめします。


5.ポロシャツ

ポロシャツは、コットンやポリエステル素材が使われることが多く、自宅で簡単に洗濯できます。

以下の手順に従えば、清潔感を保ちながら長く使えます。

①前処理
汗などによる襟の汚れが気になる場合は、事前に洗剤を染み込ませ、軽くブラッシングしてから洗濯することをおすすめします。

②色落ち防止
特に、新しいポロシャツは、色落ちする可能性があるため、白物や色の薄い衣類と分けて洗うか、色落ち防止シートを使用します。

③柔軟剤の使用
柔軟剤は、ポロシャツの柔らかさを保つために使用できますが、過剰な使用は吸水性を低下させる可能性があるので、適量を守ることをおすすめします。


季節や頻度に応じた制服のケア


次に、

季節や頻度に応じた制服のケアについて解説します。

制服は、季節や着用頻度に応じて洗濯頻度を調整することが大切です。

そして、


という季節や頻度に応じた制服のケアについて説明します。


夏場のケア

夏は、汗をかきやすく、制服に汗が付いて汚れやすい季節です。

汗がしみ込んだまま放置すると、臭いや黄ばみの原因になります。

通気性のよいセーラー服(夏服)やシャツ・ブラウスなどの夏物は、できるだけ頻繁に洗濯し、しっかり乾燥させることをおすすめします。


冬場のケア

冬は、汚れが目立ちにくく、洗濯の頻度が少なくなりがちです。

しかし、

体温の上がる教室内では汗をかくこともあり、知らないうちに汗が残ることがあります。

セーラー服(冬服)やブレザーなどのジャケット類、スカートやズボンも定期的なタイミングで洗濯し、シーズンの終わりにはクリーニングを利用することをおすすめします。


衣替え

制服を衣替えした場合は、次のシーズンまで、自宅で保管することになります。

自宅で洗濯してから保管してもよいですが、クリーニングをしてから適切に保管することをおすすめします。

適切な方法で保管しないと、カビやシワ、劣化の原因となる可能性があります。

[ご参考]
制服の衣替えはいつ行うべき?時期と衣替え後の制服の保管方法を解説


まとめ

本記事にて、制服を自宅で洗濯する際の注意点とポイントについて解説しました。

制服は、それぞれの洗濯表示に従い、適切に洗濯することが重要です。

また、

洗濯表示に従い適切に洗濯することで、制服の美しさや清潔感を保ち、長く使用することができるようになります。

いずれにせよ、

本記事が、制服を自宅で洗濯する際の注意点とポイントを知りたいという方の参考になれば幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。


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